定期的な歯のクリーニングで心臓発作・脳卒中のリスク低下!

定期的に歯科医院を訪れ歯石を取ってもらうと、心臓発作や脳卒中のリスクを下げる可能性があるとする研究結果が、昨年11月、米フロリダ州オーランドで開催されたアメリカ心臓協会(AHA)で発表された。

台湾の台北栄民総医院の研究チームは、心臓発作または脳卒中の発症歴のない10万人以上を約7年間にわたり追跡調査。結果、少なくとも2年に1回以上歯石除去の処置を受けた人は心臓発作リスクが24パーセント低く、脳卒中リスクは13%低かった。処置の頻度が2年に1回以下の人の場合でも、処置を受けていない人と比べると、どちらのリスクも目立って低くなった。

論文の筆者である心臓病学研究員のズーイン・チェン氏は、歯石除去は口腔内のバクテリアを減らし慢性的な炎症を抑えると説明。炎症にともない歯垢が血管の中に入ると、動脈硬化を引き起こして心臓発作や脳卒中につながるという。口腔内環境を衛生的に保つとことの重要性を述べた。歯周病が心臓発作や脳卒中のリスクを高めるという別の調査報告はあるが、定期的な歯石除去が有効であることは今回の研究結果から初めてわかったとされている。